キャリアパス - CAREER

キャリアパス

CAREER

入社した後、自分の将来を見通すための道標となるのが、人事制度で定められたキャリアパスです。KKEのキャリアパスのもとでは、どんな経験を積み、どんな役割を果たしながら成長していけるのか?を二人の所員に語ってもらいました。

PROFILE

米山 照彦

米山 照彦

【L等級(L)】
創造工学部 部長
2011年度入社
米国レンセラー工科大学 複合科学学科

エンジニアリングコンサルティングとして、組織や個人の「意思決定」を、最新のデータ分析技術やシミュレーション技術を用いて支援する創造工学部の部長を務める。
伊野 慎二

伊野 慎二

【P等級(P)】
社会デザイン・マーケティング部 マーケティング担当
2008年度入社
法政大学大学院 工学研究科 建設工学専攻

社会変化が起こる領域で新しい仕組みづくりを支援し、その先に新たなビジネス創出を目指す部門で、エネルギーテーマのマーケティングに取り組む。

KKEのキャリアパス

KKEでは複線型人事制度を採用しています。複線型人事制度とは所員の働き方や特性の多様化に対応するために、管理職への昇進だけではない、複数のキャリアパス(等級制度)を設けた人事制度です。評価においては、下位等級者のうちは成果よりも業務に取り組む姿勢などのプロセスが重視され、上位等級者になるほど成果への責任が大きくなります。
入社後は、J1等級(Junior1)から始まり、上位等級者の指示/指導を仰ぎながら業務を行い、仕事の進め方などの基礎を固めます。続いて、J2等級(Junior2) へ昇格すると、上位等級者の協力を得ながらも、自身の手で与えられた業務や課題を計画的に遂行することが求められます。加えて下位等級者の良き相談相手として後輩の指導などにも取り組みます。KKEでは、ここまでのJ等級は育成段階と位置付けられています。
次はS等級(Senior)となります。KKEでは育成期間を終えた「一人前」の位置付けを持っており、より社内の中心的な存在として、責任を持ってプロジェクトを成功に導いたり、チーム運営や後輩の育成にもコミットしたりすることが期待されます。
その後は、L等級(Leader)、P等級(Professional)の2つにキャリアパスが分岐します。いずれも役割・行動への要求がより高くなるとともに、処遇もより手厚いものになります。リーダーシップを発揮し、組織の価値を高めながら、ビジネスの成果を出すことが求められるL等級。自身の専門分野を徹底して深堀りしながら、その道の第一人者として、新たなビジネスの創出や、専門分野の知見を広めることを目指すP等級。いずれも、興味を抱くテーマ、目標や夢を追求しながら、主体的なキャリアを歩んでいくことができます。

Organization 組織的達成

キャリアパスの違い

キャリアパスの違い1
米山
J1のころを振り返ると、基本を固める時期でした。業務に深く関わる特定分野、私でいうと「交通工学」や「災害時の人間の行動」などの基礎的な知識とそれを応用したシミュレーションなどを学びました。
伊野
そうですね。私も、エンジニアとして現場を知り仕事の基本を固めた時期でした。当時、「エネルギー施設の健全性を物理シミュレーションで評価する」という業務に従事していました。
米山
J1からJ2になると、中大規模プロジェクトのリーダーとして、マネジメントスキルが要求されるようになりました。J1時代からプロジェクトの推進に貢献することは求められましたが、より中心的な存在としてクライアントや社内外のステークホルダーとの調整といった仕事が多くなりました。
伊野
確かに、他部署と活発に連携するようになりました。それから私個人としては、自分がやりたいテーマを立ち上げるステップだったととらえています。現在につながるエネルギーサプライチェーンの知見を培いつつ、組織を横断する形で業務に取り組んでいました。
米山
J2からSへの変化は、より大きなものでしたね。プロジェクトを着実にこなすだけでなく、プロジェクトを自らつくり出すこと。それまでに出会ったクライアントやその周辺から課題を見つけ出して、その解決に向けてプロジェクトを案件化することが求められます。
キャリアパスの違い2
伊野
KKEでは、JからS、さらにはその上のすべての役割等級で求められる役割やスキルがマップ化されており、その時点で自分に足りないものを把握できます。ですから、誰もが「次はここを目指そう」と主体的に成長していける環境だと思います。
米山
成長という面に関していうと、私のキャリアにおいては、外部機関への出向という経験も1つの契機になりました。約2年間でしたが、さまざまな職種の人たちと仕事をしたことは、大いに勉強になりました。Sの頃には、そうした外部からの刺激を受ける機会も増えてきます。
伊野
Sから後は、L(リーダー職)もしくはP(プロフェッショナル職)へと進むわけですが、私としては「2つに分かれてしまう」という意識は強くありませんでした。なぜならこの仕組みには、「自分に適したコースをひたすら突き進める」というだけではなく、状況に応じて業務内容を変えながら自分自身を成長させていく「キャリアストレッチ」ができることにより大きな価値があると考えるからです。現在はPとして、エネルギーテーマのマーケティングに携わっていますが、自分の育てたテーマの事業化が見えてきたときなど、Lとして携わる場面も出てくるはずです。
米山
同感です。私も今、Lのコースをとっていますが、将来にわたってずっとマネジメントに徹していくというわけではなく、自分の興味や状況の変化によって「このタイミングは専門領域を武器にするPとして働きたい」という時期もきっとあるはずです。そうした希望が受け入れられる柔軟なキャリアパスが用意されているのは、個人にとっても組織にとっても非常に良いことだと思います。

キャリアパスの先に

キャリアパスの先に1
米山
KKEでは、キャリアを通して、視線をどんどん遠くに向けていくことが求められます。J1のときは、お客さまに視線を合わせること。お客さまとコミュニケーションをとりつつ、品質・コスト・スケジュールなどに対する要望を満たしてプロジェクトを納めることに力を注ぎます。それが、J2、Sへと進むと、お客さまの向こう側に目をやって「自分たちが提供するものによってお客さまは何がしたいのか」、さらにPやLの立場に上がると「お客さまがしていることが社会に対してどんな価値があるのか、どのように貢献できるのか」と、 “先を見て”仕事をするようになります。
伊野
KKEではJからS に昇格するとき、社内審査が行われます。その際に問われるのは、今まで何をやってきたかだけではなく、米山さんの話にも出てきたように“先を見て”「将来、自分が何に貢献していくか」を強い想いを持って示すことです。ただし独りよがりな想いではダメで、誰が聞いても共感できる言葉や価値観に落とし込んで伝えなくてはなりません。
米山さんは今、リーダーとしてどのように“先を見て”いるのかを教えていただけますか。
キャリアパスの先に2
米山
部のミッションそのものですが、「世の中はもっと良くなるのでは」という観点で、社会の課題を自ら見つけ出し、実際にアイデアを出して改善していくというような、ユニークなエンジニアリング・コンサルティングチームをつくりたいと思っています。そのためにも、自分も含めたメンバー全員が、エンジニアとしての高度なスキルの継続的な習得と、ユニークな発想・着眼点が大事だと考えています。
伊野
私が“先を見て”思うのは、マーケティングに取り組んでいるエネルギー領域で、「持続可能な社会の実現に結び付く1つのロールモデルとなる仕事がしたい」ということです。この先、社会環境が変化し技術が進化する中で、私たちが成した仕事がそのままの形で残っていくことはないでしょう。しかしKKEという場であれば、「先人たちの仕事と次代を担う若手の仕事をつなぐ」という、未来に対して価値を提供できる仕事がきっとできるはずだと思います。