私の大学時代はSNSが流行ってきた頃で、Web2.0やユビキタスといった新しい考え方と技術で社会が変わっていくことがとても身近に感じられました。 情報工学を専攻して、デザイン思考について学んだり、コンピュータ上の仮想現実と実際の世界を融合させる「Mixed Reality」の研究/制作などをする中で、新しい技術が新しい世界を作っていくことに強く興味をもっていました。
どういった分野に就職するのか悩みながら、KKEに入社を決めた理由は、社会人になったら工学のような技術に軸足を置くキャリアを歩みたいと思ったことと、就職活動中にお会いした「人」の雰囲気でしたです。参加した会社説明会で心動かされたこと、そして採用担当や先輩所員の会う人会う人がの皆さんがそれぞれに空気感や持ち味があり、深みを感じました。また当初は知らなかったのですが、大学の授業で使用していたソフト(マルチエージェント・シミュレータ「artisoc」)を作っている会社であるなど、自分に少し馴染みがあったことも後押しになりました。
クラウドサービスならではの醍醐味を感じられる
最初の配属先では、数理最適化技術を用いた企業の意思決定コンサルティングを行っていましたが、経営企画部へ異動となりました。その時にちょうど、社内の新規事業企画コンペがあり、私が提案した事業プランが採用になったのです。当時は東日本大震災の直後で、地域の主力産業とその地域経済が災害により崩れてしまっている中、エコシステムの再構築をマッチングにより行うというアイディアでした。ただ残念ながら、そのビジネスをうまく軌道に乗せることはできず、幾つかの部署を経験しながらKKEでの次のキャリアを考えないといけないと感じていた折に、社長から「こういう新しいビジネスがあるからやらない?」と声をかけていただきまして(笑)。それが「RemoteLOCK」、現在のスマートロック事業でした。
当時はまさに部署を立ち上げる前夜、事業開始向けた準備が始まりました。メンバーは5名、私はシステムのローカライズや製品のHPを主に担当しましたが、 製品デモや、ローカライズ、営業、資料づくり、サポート、パートナー開拓など、とにかくメンバー皆で様々なことを一緒に作業を行っていましたね。
ここ数年で事業は前年比で150%と高い成長を続けて導入先は数千社となり、メンバーは約30名に増えました。私は技術チームの統括をしています。マネジメントや開発元との調整、またこのビジネスはSaasのクラウドサービスであり、他社の提供するSaasのサービスと連携させ組み合わせた提案をすることで価値が広がるというのが面白さの1つであるため、そうしたシステム連携先との調整、それから技術の一端を握りしめていたいという気持ちがあり自身でもシステムの設計をしています。
仕事の楽しみの1つは、自分たちの製品を生活場面で実際に目にできることです。
街行く中で使われているのを偶然に見つけると所員同士で「あそこにあったよ!」とシェアしたり、ドックランや無人店舗などそれまでなかったタイプの用途に導入された際には誰かが体験しに行ったりもしています。
スマートロックはいま社会での利用シーンが急速に拡大しており、その中でホテル、地方自治体へのスマートロックの導入実績は私たちの事業が国内No.1となっています。お客様やパートナーの先進的な活用方法、自分たちが提案したもの、新しい技術についての誰かが試行錯誤がしたものが、社会の流れのようなものにのって段々と広がっていくのを感じています。
コミュニケーションを楽しめる人に
KKEでは好奇心旺盛で、進んで何かを突き詰めて考えられる人が活躍しています。企業文化は共通しつつも、私たちの事業では、環境の変化も速く、クラウド型のSaasビジネスでは特に、1人だけで何かをすることはできません。
チーム、お客様、連携しているパートナー企業などと沢山のコミュニケーションを取って内外を巻き込む、そういうことが好きだなと思う方。在籍メンバーの背景は様々ですが、そういう方ならこのビジネスを大いに楽しめると思います。
また、キャリアの方には、まだまだ成熟・発展させる余地が多方面に大きなビジネスですので、周囲の個性豊かなメンバーに負けず、ご経験をこの事業でどう活かすか、やりたいことを持ち込んでもらうことを楽しみにしています。